アメリカで生活していて毎年Tax Returnの季節になるとよく「Tax Deduction」や「Tax Credit」という言葉を耳にします。
この二つには明確な違いがありますが、日本語で調べてみると、両方とも「税額控除」と訳されています。
今回は、この2つの違いについてまとめました。
Tax Deductionは、課税所得(Taxable Income)を計算する際に、総所得(Gross Income)から、差し引くことができる項目及びその金額のことです。
主なTax Deduction
・Standard Deduction(定額控除)
・Itemized Deduction(項目別控除)
Standard Deduction(定額控除)
定額控除(Standard Deduction)はシングル、夫婦合算などによって定められた控除です。
Itemized Deduction (項目別控除)
Itemized Deduction(項目別控除)は、医療費やモーゲージの利子など項目別の控除になります。
どちらか控除額の大きいほうを取り所得から差し引かれます
Tax Creditとは
Tax Creditは税額を算出した後にその税額から直接、差し引くことができる控除のことです。
この Tax Creditには「Non-refundable Credit」と「Refundable Credit」の2種類があります。
Non-Refundable Credit
算出した税額の範囲内で減額できる控除です。
例)控除前の税額が$1,000の時に、Non-Refundable Creditが$1,500あった場合、全額控除でき、支払う税金がゼロになります。
Refundable Credit
算出した税額よりも控除額が多き場合に、余った分をRefund(払い戻し)してくれる控除です。
例)控除前の税額が$1,000の時に、Refundable Creditが$1,500あった場合、$500はRefund(払い戻し)されます。
Tax DeductionとTax Creditの違い
この二つの違いは一つのシンプルな例で考えるとわかりやすいです。
Tax Deductionの例
もし、所得が$10,000あり、所得税が20%の場合、
Tax Deducationが$1,000あった場合の計算は、
$10,000-$1,000=$9,000
$9,000が課税対象となります。
つまり、$9,000×20%=$1,800
$1,800が所得税になります。
Tax Creditの例
もし、所得が$10,000あり、所得税が20%の場合、
Tax Creditが$1,000あった場合の計算は、
$10,000×20%=$2,000
この$2,000から$1,000を引くことができます。
$2,000-$1,000=$1,000
この$1,000が所得税になります。
Tax Creditの方がインパクトが大きい
同じ控除額でみてみると、Tax Creditの方がインパクトが大きいです。
これはTax Creditは、直接税金から差し引くことができるためです。
まとめ
Tax Deductionは、課税額を算出する際のGross Incomeから引く控除です。
Tax Creditは、算出された課税額から直接差し引くことができる控除です。
二つの控除は、同じ「税額控除」と訳されてしまいますが、これだけはっきりとした違いがあります。
「生活」に関する記事は下記のURLから一覧を確認することができます。
https://usmoneylab.com/category/living/
コメント