会社に勤めている場合の収入を「給与収入」と呼び、ここからいろいろな費用が引かれて、最後に残った部分が手元に残ります。
個人事業主の場合は、「事業所得」となり、経費をはじめに引くことができます。
「経費」とは、事業を運営するために使った費用のことで、正確には「必要経費」と言います。
必要経費として認められるものは「事業と直接関係している、事業に必要である」ことが重要になります。
今回は、税額控除できるものをまとめました。
自宅または、自宅の一部をオフィスとして使用している場合の控除です。
持ち家の場合は、住宅ローンが、借りている場合は家賃の一部が控除の対処になります。
それ以外に、固定資産税、電気代、水道代、修理費などのメンテナンスの費用なども認められる可能性があります。
※従業員が在宅ワークをしている場合、これはホームオフィスの控除対象にはなりません。
2.健康保険
自分や家族のために自分で健康保険に加入した場合は、保険料が税控除の対象になる場合があります。
3.コンティニューエデュケーション
「資格のある仕事関連の教育」に関する費用は控除の対象になる可能性があります。授業料、本、研究室の費用、クラスへの往復の交通費、関連費用などが含まれます。
ただし、教育が「現在の仕事に必要なスキルを維持または向上させる」場合にのみ控除できます。
つまり、転職のためにクラスを受講している場合などは認められません。
4.車
個人目的で全く使用しない場合のみ、車に関する費用全てを計上できます。
仕事と個人両用の場合は、仕事目的の使用のみを関連費用から計上します。
自宅からオフィスに向かう通勤は仕事の目的と考えらていないので、この時発生したガソリン代は控除できません。
5.退職後の貯蓄
Solo 401(k)などが、控除になります。
拠出額の上限が2021年は、最大58,000ドル、2022年ですと、最大61,000ドル(50歳以上の場合はさらに6,500ドルを追加)、または収入の100%のいずれか少ない方と定められていて、これも、税額控除多少になります。
6.自営業税控除
事業費として自営業税(Self-employment tax)を控除できます。
自営業税率は純利益の15.3%です。
その税率は、純利益に対する12.4%の社会保障税と2.9%のメディケア税の合計です。
所得税から自営業税の半分を差し引くことができます。
7.事業保険料
事業保険、傷害保険、従業員健康保険の保険料は控除の対象になります。
8.事務用品
ペン、ホッチキス、紙、郵便料金、およびビジネスを運営するために日常的に使用する同様のアイテムは控除の対象になります。
9.クレジットカードとローンの利息
ペン、ホッチキス、紙、郵便料金、およびビジネスを運営するために日常的に使用する同様のアイテムは控除の対象になります。
他人のクレジットカードで購入した場合、事業費から発生したクレジットカードの利息を差し引くことはできません。
10.電話とインタ―ネットの費用
ビジネスで使用している携帯電話や、固定電話、インターネットの費用は控除の対象になります。
11.出張と食費
距離に関係なく、旅費と食費は税額控除の対象になります。
控除できるもの:フライト、ホテル、タクシー、食事は、ビジネス目的である限り、控除可能な費用になります。
12.スタートアップのコスト
ビジネスを開始するためにかかった費用も対象になります。
立ち上げ費用には通常、開業前に事業を立ち上げて稼働させるための費用が含まれます。
たとえば、グランドオープン広告、トレーニング中の従業員の給与と賃金、サプライヤーや顧客を獲得するための出張、コンサルティング料などです。
13.広告
ビジネスに直接関連する広告費は対象になります。
通常、ロビー活動の費用を差し引くことはできません。
14.特定のメンバーシップ
通常、クラブ(特にカントリークラブや旅行関連のクラブ)の会員になるための費用は控除の対象になっていません。
貿易委員会、ビジネスリーグ、商工会議所、不動産委員会や医師会などの専門組織の費用は例外的に対象となります。
15.認可された事業所得控除
認可された自営業者および中小企業の所有者は、事業所得の一部を税金から控除できます。
控除できるもの:課税所得の合計(つまり、事業所得だけでなくその他の所得も)が単一申告者の場合は164,900ドル以下、共同申告者の場合は329,800ドル以下の場合、2021年に20%の控除を受けることができます。
まとめ
個人事業者になると税額控除の対象となる内容が豊富になります。
各項目の内容などの詳細は、会計士または税理士に詳細を確認する必要があります。
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